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切削あれこれ

切削あれこれ

こちらでは、業務にかかわる出来事を紹介しております。
内容を読んで、興味を抱かれた方、ご意見ご感想など、頂けたらうれしいです。

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たったっタップが!!

2011-10-15
タップを何本折ってしまったのでしょうか。
M2.6の有効深さ10とやや深いものの、下穴は深めにとってあるので多分折れないだろうという所からスタート。まあ、初めの1,2本は折ってしまうかもと予想はしていたものの、結果、予想通りの展開。
「まあまあ、冗談はこの位にして真剣にやるよ!いくよ!」と意気込んで3,4本目。
「むっむっ。こりゃいかん。何が原因でこうなった!」とあれこれいじくっているうちに5、6本目。
7本目の欠損が認められたところで、
「ストップ!ストップ!なんで長持ちしないんだ?」
コーヒーをズルズルとすすった後、冷静になって原因を考えるとタップが合っていない、通り用のしかもステンには不向きなやつでありました。納期でお客に迷惑をかけてはいけないと焦り、確認を怠ってしまった私がいけなかったのでした。
翌日、気を取り直し新たに調達したもので再スタート。しかしながら、しょっぱなから欠損。
「おっおっおかしい!転造ではダメかっ!もう一回!・・・ぬっ!またもや!」と数本がやられ、
「ならばこの手はどうだっ、スパイラルだぞ!えいっ・・・むむむ小癪な!今一度オリャ−・・・」
ただただ私と機械との小競り合いがしばし続いた後、この日私の心が折れてしまいました。
その翌日、折れた心のまま、半分嫌気ムードのまま、また機械の前に立ち、ふぅ−とため息。
「ハンドでやってみるか。」
違う種類の転造やスパイラルを使う手もありましたが、コストが頭にチラつき、購入には気が引けました。
ハンドは切粉が中に残るものの、剛性を買って試してみることに・・・
結果どうでしょう。スススっ−と入り、スススっ−と出て行くではありませんか。1個目よしっ。2個目よしっ。3個目、4、5,6個目…そうして気が付けば1000個以上活躍してくれたのでありました。

加工は過去の固定成功概念に縛られていると、思わぬところで落とし穴に落ちてなかなか抜け出せなくなります。
少し柔軟に発想を変えながら粘り強く、これが加工者に求められるのだとつくづく感じた加工でありました。

私の匠への道はまだまだ遠い先のようです。

すごいタップです。

2009-09-23

これは、
1、センタ
2、ドリルで穴開け
3、エンドミルでDカット
4、前挽きバイトで端面、外径仕上げ
5、突切り
6、タップ
7、面取り
の順でやります。
材質がSUS304なので3分近くかかっているのが問題ですが、バイトのもちは良くて、1000個は楽にいけます。中でも、通り穴とはいえ、M8P0.75のこのスパイラルタップは脅威で、果たして何千個もっているのか、記憶にないくらい長く使っています。それまでいろいろ試し、ここにたどり着くまで何本折ってしまったことか・・・
良い工具と出会うとほんとに楽になります。

SUS304の穴あけが・・・

2009-09-23
よく削っている品物をご紹介します。
外形公差、内径公差はさほど厳しくはありませんが、材質がSUS304なので、穴をザグっていく時間は結構かかります。
1、φ6〜7ドリルで穴あけ
2、φ11ドリルで穴あけ
3、中グリで内径仕上げ
4、前挽きで外径仕上げ
5、突っ切り、
6、逆側面取り
の順でやります。
バリは全く問題なく、ドリルも1000個近くまで持ちますが、サイクルタイム(一個作るのにかかる時間)は2分以上もかかってしまう問題とキリコのドリルにからみつく問題の2点があります。

ドリルの回転数、送りをあげると摩耗が激しくなり、ステップ回数を少なくすると、摩耗が激しくなると共に折れの発生率があがり、結局現状に甘んじています。(おそらく、湯穴付きドリルがいいだろうとは思いますが・・・)


画像寸法測定器

キーエンスの画像測定器
2018年9月、キーエンス画像寸法測定器を導入しました。測定器というのは出来た品物がきちんと図面どうりに出来ているかチェックするための機械で、これが無いと工作機械だけがあっても全く仕事にならない程、重要な設備です。

投影機による寸法測定は通常、品物を投影機のテーブルの上にX軸、Z軸きちんと合わてセットした後、ハンドルを手で回しながら寸法を確認して操作していくのですが、この最新の機械はその作業が全く不要。ただテーブルの上に置くだけ。ただそれだけで各部の寸法が一瞬のうちに表示されるんです!ウィンクしたニンマリ顔
しかも、それまで測定不能と思われた部分も測定でき、統計解析データとして出力される機能も持っているので、測定時間の大幅短縮はもちろんの事、作業者の思い込みによる寸法ミスも防げると同時に、解析データから加工上の問題部分も明白になるので不良流出は限りなくゼロ。驚いた顔
まだまだ使い慣れてはおりませんが、今後活躍していくであろう設備です。
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